
『体重が増えると膝って痛くなるの?』
- taiseikozato2025
- 8月7日
- 読了時間: 4分
こんにちは!
こざと整骨院の岡﨑 大晴です!!
今日からブログの新シリーズがスタートです!
その名も「たいせい先生の疑問シリーズ」!
身体に関する素朴な疑問を、
『僕の考え→医学論文などの知見→まとめ』
というかたちで発信していこうと思うので、宜しくお願いします!!
記念すべき第1回は、
『体重が増えると膝って痛くなるの?』
「膝が痛い」
リハビリの現場でも、良く聞きました。
下はある日の、とある患者さんの言葉です。
「私太ってるから膝が痛いのよね、痩せたらいいのかしら」
それを聞いて僕は、悔しい気持ちになり、
また違和感を覚えました。
・確かに体重が少ない方が、膝への負担は少なそう…
・でも決して痩せてる人は、膝が痛くならないって訳じゃないんだよな…
・膝が痛い人は痩せるしか方法がない?いや断じてそんなことはないと思う!
そうやって生まれた疑問です。
調べてみましょう!!
○たいせい先生の予想
『体重が増えたからといって、
全員が膝が痛くなることはない気がする!!』
〜理由〜
・リハビリでみてきた患者さん達の中には、
痩せているけど膝が痛い人もいた
・体重が増えると膝が痛くなるなら、
ゴリマッチョの人達だって膝が痛いのかな?
→体重よりも、筋肉や姿勢の崩れ等、別の要因があるんじゃないか??
・膝が痛い人の多くは、
痛みの強さにムラがあったり、
動かして痛い時・痛くない時があったりする
→体重や筋肉量は、数日単位で変動することはないぞ?
僕の考えはこんな感じ。
今度は医学論文を用いて、
医学的根拠を調べてみましょう。
「体重が増えると膝が痛くなる」
という仮説が正しいのか、
仮説に対して肯定・否定的な論文をそれぞれ調べてみました。
結果はこの通り

ちょっと論文が古いですが、
肯定的な見解が多い結果となりました。
内容としては、
○肯定的
・4年間で体重が5%以上増加した人は、膝痛を新たに発症するリスクが34%高まることが報告されている。
・減量によって、膝痛を軽減させる効果を報告。特に体重の10%以上の軽減で効果大。
○否定的
・BMIが正常値範囲の(19〜24.9)の場合、
必ずしも体重と膝の痛みに関連はなかった。
・関連因子として、膝のアライメント(X脚など)があげられた。
なるほど🧐
色々見えてきましたね。
ちなみに「何キロ以上だと痛くなる!」という明確な基準はありませんでした。
膝だけをみれば、
確かに体重が減れば、膝にかかる負担は減るので、痛みの軽減に繋がるみたいです。
他にも、
長期的に体重が増加していると、将来膝が痛くなりやすいとの研究結果も多くみられました。
ですが、
『痩せてる人でも痛い』
『マッチョで体重が重い人でも膝が痛い・痛くないの差がある』
ここに関しては、
体重だけでなく、姿勢による影響も大きいようです。
骨は長軸方向からの力には強度が強いですが、
横方向やねじれの動きには弱いと言われています。
そういった視点からも、個人的には納得がいく結果となりました。

※左の人が「まっすぐ立ってる人」、右の人が「姿勢が崩れた人」と考えると、膝がまっすぐじゃないと負担が増えるのイメージがつきやすいですね。
ちなみに、
筋力に関しては、筋力低下と膝痛には関連性があるようですが、「筋量(筋肉の大きさ)」との関連性は弱い・不明確との結果でした。
『痩せている≠膝が痛くなりやすい』ということですね。
また、痛い日と痛くない日のムラについては、
「体重」×「膝の痛み」についての論文からは明確な情報は得られませんでした。
これは別で調べてみてもいいかもしれません🧐
まとめに入ります!
結論としては、
「体重が減った方が、膝にかかる負担は減るし、痛みも軽減する」
「だから体重が増えることで、膝が痛くなる可能性はある(将来的にも)」
「でも体重だけでなく、姿勢の崩れによる影響も大きい」
上記のことが今回調べてわかりました!
色んな視点がみれましたね。
「他にもこれ気になる!」
などの質問が是非僕にお声がけくださいね!






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